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2017年2月 7日 (火)

微かな芽生えが、「5年後」に向けて…

 
 日本カーリング選手権。男子の部の優勝は大本命のSC軽井沢クラブ。決勝はつけいる隙のない圧倒的な内容で、改めてその強さを示しました。
 
 結局、大会期間中相手の札幌(チーム名)と3回戦い、2勝1敗。全てが揃って全てをゲームで発揮することが出来た札幌に予選で敗れたものの、プレーオフから決勝へと続く重要な勝ち上がり戦で間違いなく勝ちきったあたりがまさにこのチームの力量。例えばどちらも「普通の出来」だったらこのぐらいという現状での差が、決勝戦では素直に出たものと言って差し支えないでしょう。
 
 まず、これで注目されたオリンピック代表がSC軽井沢クラブに確定。あとは20年ぶりの男子のオリンピック出場に向かっていくだけ。4月カナダの世界選手権は恐らく権利を取るための「そこそこ」の成績ではなく、オリンピックに向けての力を改めて試す場、前回逸したメダルという「成果」を狙って取りに行く場になると思います。そこでの戦い振りに、改めて注目しなければなりませんね。
 
 
 来年に向けての話はSCの皆さんに任せるとして…問題は更にその先。北京に向かっての、5年後。そしてさらにその先……。
 
 全体的な戦況を見れば、世界レベルで戦っていける力量を持っているのが現状SC軽井沢クラブだけだということがハッキリとわかった一週間でした。同時に、世界を目指せる体制、練習環境なども含めた世界への道筋を描くためのさまざまなことが「それなりに」整っているチームが日本にはひとつしかないということも、わかりました。
 
 今回はSCが頑張ってくれるでしょう。しかしそこから先、男子のカーリングが一体どうなっていくのか。恐らくカーリング競技側の皆さん方はこれから、来年ではなく5年後のオリンピックに向けての働きかけや取り組みについて、早くも考えて行かれることになるのでしょう。
 
 
 男子の方で今回の大会期間中最も印象に残っているのは、予選で素晴らしいプレーの応酬の末、札幌がSC軽井沢クラブを破った後の札幌のメンバーの表情でした。
 
 記者会見でカメラや記者の皆さんの前に並んだ彼らは、明らかにその勝利ではなく、それまでの2時間あまりに経験した素晴らしいゲーム、応酬を果たした素晴らしいプレーの連続に、興奮している様子でした。会見であまり大きなことを言わない阿部晋也選手が饒舌に試合を振り返り、自らのチームのプレー振りへの満足感を口にしていました。普段会見で口を開くことのない松村雄太選手が、自らのプレーの手応えを自ら取材陣にアピールしていました。
 
 残念ながら、札幌の彼らがそのような感覚を味わう瞬間はその時だけで、その後この大会の間にそうした「熱狂」とでも言うべきものが彼らを包むことはありませんでした。でもあの予選で勝ったまさにあのとき確かに掴んだ手応えが、男子カーリング界に芽生えた「小さな希望」。いまはまだとても小さなものに過ぎないとしても、それがこれから大きく花咲くときがきっと来ると期待し続けて行きたい。次に訪れる熱気の渦が、大きなうねりとなって男子カーリング界全体を覆い尽くすとき、新たな時代の流れが生み出されていくことになるのでしょう。
 
 それが5年後なのか、それとももっと時間がかかるのか。
 そうした熱気の中にいるチームはどのチームなのか。それとも、その時には多くのチームメンバーがその「熱狂」の渦の中にいるのかどうか…。
 
 いまはまだ、その時のことをイメージすることは正直「全く」出来ない状況です。
 しかし、そのときは必ず来ると信じて、私たちは男子のカーリングを応援し続けます。
 
 
 SC軽井沢クラブのチームの皆さま、関係者の皆さま、本当におめでとうございました。
 
 出来れば春には、カナダまで応援に行きたいな…時間もお金もうまく画策して、出かけられればと思っています。

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