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2020年8月12日 (水)

潮騒に心洗われ

 昨日から、北海道に来ております。北海道も、天気予報は外れてどこも大変天気が良くて、今日は内陸の主要都市を中心に最高気温36度とかいう、北海道らしからぬ陽気。私が来ている日高地方も、最高気温28度という数字以上に降り注ぐ陽差しの肌触りは、少しヒリヒリとした刺激を感じるほどです。まあ、本州方面よりは遙かにマシなんでしょうが。

 

 今週は、まず日高にある門別競馬場の取材。メンバーを見て、重賞のある今日明日だけでなく、昨日も競馬場を訪れ、今週の3日間の開催日全て通うことにしました。昨日はレースのあと札幌の自室まで帰りましたが、今日は事情があって早くに競馬場近くまでやってきて、昼前の時間を海辺で過ごしました。海辺と言っても、よく見るビーチや海水浴場のような場所では勿論なくて、小さな町から馬や牛の牧場しかない細い道路に車を走らせて、本当に小さな漁港のそばの海辺へ。北海道の海岸沿いにポツポツとある、まあ言ってみれば本当にありふれた風景の場所。

 かつて門別競馬場で仕事をしていた時にも訪れたことがなかった富浜の浜辺は、2,3人の釣り人が竿を時折投げているだけ。濱に打ち寄せる波の音だけがあたりから耳へと届き、その音を聞きながらじっと太平洋の広々とした水平線を見たり、あまり人を恐れず近くでたたずむ鳥たちを構ったり、時々力を抜いてものを思ったりしながら、しばし時を過ごしました。

 

 海を見ると、かつてだったら静かな中にも心浮き立つものがありました。この海の向こうにはきっと見たこともない世界があり、会ったことのないひとびとや感じたことがない様々な物事への憧れを抱き、胸を膨らませていた風景。しかしいまは、同じように眼前に広がる水平線を眺めていると、この海が地球の上の人と人との間のいろんなことを「隔てる」ためにあるんじゃないかと、そんな風に感じさせられました。

 それが「新たな日常」ならば、別に悪いことでもないのかなと。「かつてこうだった」と思いさえしなければ、ほんとに何てことないんですよね(笑)。人も殆どいないところまで来て、今の状況の中では何か心がホッとする場所にたたずみ、ひたすら繰り返し聞こえる波の音の中に自分自身も揉まれるしばしの時間。ようやく少し、頭の中で凝り固まっている「何か」を解きほぐすことが出来たかな…。

 

 競馬場での取材が夜に終わって、今夜はそのまま反対の海に沿って車を走らせ、新冠まで。久しぶりに近隣では有名な温泉「レコードの湯」のあるホテルで泊まりました。今の自分には贅沢ですが、この際だからと気持ちのいい温泉の湯に浸かり、残り少ない夜の時間をのんびり過ごしました。

 明日は、競馬場に出かける前にまた少し、人の少ない方面に出かけてみます。

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